ストロベリークォーツ(カザフスタン産)

入手が難しいと思っておりましたが、再度採掘者と接触することができ良品を入手することができましたのでご紹介させていただきます。(採掘者と海外展示会で会う事を約束した上で、現地で良品全数引き取って持ち帰ったものです)
４０００ｍ前後の高地で採掘されていますが、採掘量もかなり減ってきているそうで、前回より値上がり傾向にありました。
カザフスタン産は香港のジェィリー加工メーカーにも原石の在庫がなくなったそうで、稀少価値も手伝ってこれから高騰の傾向にありそうです。
最近南アフリカ産やブラジル産なども出てきておりますが、カザフスタン産ほど透明感のある明るい色合いでなく、インクルージョンがやや黒っぽいゲイサイトの塊状に見え、カザフスタン産の上品さは見られない物がほとんどで価格にもかなりの開きがありカザフスタン産より安価のようです。主にビーズやジェィリーとして販売されています。

前回掲載21点及び今回掲載分について。
　アクセサリーとして人気の高いストロベリークォーツの原石ですが、ほとんどが加工に回される為に原石そのものが出てくる事が非常に珍しく、また小振りの物がほとんどです。今回のミュンヘン展示会で直接採掘をしておられる方に巡り会う事ができ、ご紹介できるに至った訳ですが、全てが表面コーティングされています(除去もできます)。これはご存知のように、ルチルの原石の表面はほとんどがざらついていますし、研磨しなければ中の様子がほとんど分らない物ばかりですので、コーティングする事で表面をなめらかにして中の様子を見やすくするための処置です。研磨するよりも自然のままの形が残るので、コーティングの物を選んできました。また、採掘そのものが難しいとも聞いておりまして、若干の欠損があることも予めご了承下さい。

2007.01 ツーソン展示会より
今回も採掘者に会う事ができました。ただ残念な事に１日違いですべてがアメリカの業者に購入された後で、大き目のものが３個残されているだけでした。
しかしながら、今回は通訳を通じてゆっくりとお話ができ、ストロベリークォーツに付きましてかなり重要な情報を得る事ができました。今現在、当社でご紹介させて頂いているストロベリークォーツのペンダント、リングも含めて全て彼の手によって採掘された原石だそうです。これらの仕入先とは全て取引があり、採掘者は他に３名ほどいるが４０００ｍの位置で採掘できる者は居らず、品質的(色が薄く全体にインクルージョンされていない物が多い)に落ちるそうです。
カザフスタン産のストロベリークォーツがほとんどすべて彼につながっていたという事実も驚きでしたが、次に更にショックな事を聞かされました。
ご自身の管理しているガマが既に底を付き、４０００ｍの高地まで費用をかけて採掘するには採算が合わず、この先の採掘の可能性がほとんどなくなってしまった。後は小さな品質の落ちる物を少し低い場所で探すしかないだろー・・・・・。(2007.01.29)
と言う事で、残念ですが原石としてのご紹介は最後になりそうです。

　　　　　　　　【履　歴】　　　